そう思われがちだけど本来の意味は違うぜ。
今まで誰も成し得なかったことを成し遂げた人のことを言うんだ。
破天荒な性格とは、今まで誰も成し得なかったことを成し遂げた人のこと。
ですので、厳密に言うとYさんは破天荒ではない!ということになりますね。ある意味、破天荒なのかもしれませんが…笑
現代の「破天荒」は、「破」「荒」という漢字からネガティブな意味で浸透しており、本来の意味と異なる使い方をされがちです。
本文では、「破天荒」の意味や使い方をご紹介しながら、「破天荒な性格」について解説します。
日本の7割以上が誤用している「破天荒」、ぜひこの機会正しい知識を身につけましょう。
破天荒の本当の意味はポジティブな褒め言葉
「破天荒」とは、今まで誰も成し得なかったことを成し遂げること。
ですが、TVなどのメディアでは「破天荒芸人」や「破天荒キャラ」などと表現し違う意味で使っている場合がほとんどです。
そのため「破天荒」=「豪快」「大胆」「型破り」など、間違ったまま覚えている方も多いでしょう。
もしくは「破」「荒」という漢字を使っていることから、ネガティブな意味を抱いてる方も少なくないはず。
ですが、本来の意味は非常にポジティブ!誰もなし得なかったことを成し得るわけですからスゴイことですよね!まさに偉業です。
いいとこに気づいたね!実は「破天荒」の由来に関係しているのさ。
破天荒の由来が分かれば意味も納得
破天荒は、中国・宗時代の説話集「北夢瑣言」の故事に由来しています。
中国の唐時代、王朝成立から100年以上経っても荊州(現・湖北省)からは、科挙の合格者が出ませんでした。
科挙ってなんですか?
高級官僚を登用するための試験制度のことさ。
中国で極めて難易度の高い試験なんだぜ。
長年合格者がでない荊州は、「誰も通ることができない」「未開の荒地」を意味する「天荒」と呼ばれていました。
ですが、ついに、劉蛻という人物が荊州から初めて合格したのです!
そして人々は、彼は誰も成し得なかった「天荒を破った」と言い、このように「天荒を破った」=「破天荒」となりました。
破天荒な性格とは前例のない偉業を成し遂げた人
「破天荒」の意味が分かれば、「破天荒な性格」もイメージしやすいのではないでしょうか。
TVやメディアで言われている「豪快」「大胆」「型破り」などのような性格ではありません。
本来の意味での「破天荒な性格」は、誰もなし得なかった、前例のない偉業を成し遂げた人のことです。
例えるならば、2012年ノーベル医学・生理学賞を受賞した山中教授のiPS細胞の開発が分かりやすいですね。
どのようなジャンルでも、誰もなし得なかったことを成し遂げることはスゴイこと!だからこそ「破天荒な性格」は褒めことばになるのです。
某お笑い芸人のYさんの仕事も前例のない偉業かもしれないぜ!
だから、本当の意味でも破天荒な性格なのかもな 笑
破天荒の類義語もポジティブ
「破天荒」の類義語は以下です。
類義語 | 意味 |
前代未聞 | 今まで一度も聞いたことがないこと |
前人未到 | これまで誰も到達した人がいないこと |
未曾有 | いまだかつてなかったこと |
やはり、誰もなし得ていないことがベースになっていますね!
類義語だから当然なのですが…笑
破天荒の使い方と例文をマスターし誤用を回避
「破天荒」の意味さえわかれば使い方は簡単ですが、注意すべきことは誤用!
TVやメディアの使い方は大半が間違っていますので、同じような使い方はNGです。
「大胆」「豪快」「型破り」のような人を表すときに使うのは誤用になりますので、特に注意しましょう。
本来の意味は、今まで誰も成し得なかったことを成し遂げること!
これを踏まえ、いくつか例文をご紹介しますので参考にして見てくださいね。
破天荒は日本の7割以上が誤用してる
「破天荒」の本当の意味は今まで誰も成し得なかったことを成し遂げること。
日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)が2021年9月に、「破天荒」の正しい意味についてのアンケートを実施しました。
結果は…
- 「破天荒」を正しい意味で使っている:19.3%
- 「型破り、大胆、豪快」だと認識している:77.6%
なんと、大半の方が本来の意味とは異なる認識をされていました。ですが、実はこのような日本語はたくさん存在するのです。
時代の変化に伴い、ことばの意味も変化してきているのかもしれませんね。
本来の意味を知りつつ、時代の流れにも耳を傾けていればどちらにも対応できること間違いなし!ですね。